カナダで加工された丸太が、板・戸・窓・ストーブと一緒にコンテナ三台に積まれ9月1日にバンクーバーを出発。
博多港に9月19日に陸揚げされ、25日に待望の現地到着。
28日29日の二日でほとんど壁が立ち上がり、30日には棟上げ、歓喜の餅まき!
一日半の雨が上がった27日の午後、舞台上に山と積まれた丸太を下に降ろし、準備が整いました。
秋晴れの28日、いよいよ組み建てのスタートです。
基礎からは合計51本のアンカーボルトが立ち上がり、土台・床下地材を通してシルログ(一番下のログ)に緊結されます。シルログと床下地材の間には、床板を差し込めるだけの空間を確保する為、アンカーボルトの両サイドにスペーサーを敷きます。
ログの最上段から真下に開けられた電気穴と同じ場所の土台中央に、基礎内部へ斜めの穴が開けられ、電気は地下で集約されます。
半割りのシルログに墨付けされ、アンカーボルトを通す穴が開けられます。
カナダで仮組みされたログは微妙にサイズが違っています。 厳密に墨付けされた舞台と加工済みのシルログがしっくり納まりません。
慎重に繰り返しながら、座堀りされたシルログにアンカーボルトを固定してゆきます。
シルログがきれいに決まれば、組み建ては道なかばといったところです。
梁になる平らに加工された丸太を、テーブルと椅子にして昼食。
今回もたくさんの方々に参加頂きました。
近隣のみなさんや国道から目にして立ち寄っていただいた方も、珍しそうに見て行かれます。
丸太10本を貫通する通しボルトの外にも、上下の丸太を緊結する鉄ダボを敷設。
ノッチ(丸太の交差部)とグルーブ(丸太下側に掘られた溝)にタッカーで断熱材を止め、上下丸太の外側接点の内部には膨張シールを張って隙間を無くします。
予備を含めた23箇所の電気穴に電気配線してゆき、コンセントやスイッチなどの必要に応じて丸太の横に出します。窓の横の縦溝を利用したり、上からの配線のケースもあります。
ご家族での参加も多く、子供達や奥様方の見学もうれしいものです。
棟木・母屋・桁の五本には、屋根の支えとなる垂木を架けますが、両側から挟み込む強力な止め金具を事前に設置しておきます。
長短様々な丸太を番号順に積み上げます。
特別の分担は決めなくても、それぞれの動きが自然と協調して、スムーズに進んでゆきます。
左はストーブ横のノッチ部分。右は東側の窓上まできました。
左は二日目の最終段階。窓の形がすべて姿を現してきました。
右は三日目のスタート。棟上げ・餅まきを予告する吹き流しが早々と取り付けられ、近隣の人達に吉日を知らせます。
二階の床を支え、一階の天井を引き立たせる梁が取り付けられ、壁組みも最終段階。
二階で使う、垂木・妻壁の構造材・天井板・壁板・床根太・床板などは、壁が組み上がった時に梁に上げました。
そしていよいよ、棟木と母屋を支える柱を建てます。
母屋の長さが11m強。棟木が11.5mで、妻壁から南北に2mずつ張り出します。
無事に見事に、全ての丸太が積み上がりました。
丸太に埋め尽くされていた四方には枕木だけが残り、雨の名残に少し水たまりがあります。
皆さんが熱心に最後の組み建てをされる下で、気の早い小生は餅まきの準備に掛かり、敷地の片づけをし、水を抜いて砂を撒き、どの位の人に来て頂けるのかそちらの心配をしておりました。

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▼喜多さんちCONTENTS
四方の風景、地鎮祭 屋根、階段、ロフト床
カナダでの加工の様子 コーキング、間仕切り壁、煙突
基礎工事 クローゼット、キッチン
土台、荷下ろし クローゼット、洗面台、塗装
10月27日
組建て、棟上げ デッキ、クローゼット、配管
棟上げ、お祝い 給排水、照明、設備機器
屋根下地、ドーマー 炉台・ストーブの設置
屋根、妻壁、ロフト床 専属カメラマンの写真より
妻壁、窓、バルコニー 完成までの流れ
バルコニー、風呂周り、吹き抜け