耐震強度偽装問題が世の中に激震をもたらしました。
欠陥住宅や手抜き工事の話は、以前から尽きることが無く、裁判沙汰も多く発生しています。
多数倒壊したパキスタンの日干しレンガと、きれいな外装でそびえ立つ日本のビルが、程度の差こそあれ同じ問題を抱えているという何とも寂しく恐ろしい事実。
この機会に、建築業界の古い体質にメスが入り、建築確認などの検査システムも近代化していくよう強く望みたいものです。
建築に携わる者の一人として、建築の根本を心して見つめ直しています。

浴室に出窓が付きました(左)。キットに含めて木製窓を輸入する方法もありますが、耐水の懸念から、浴室にはシステムバスと国産アルミ窓をお勧めしています。
システムバスの壁を開口してこの出窓とつなぎます。そうなると両側のログだけでなく、下のログもセトリングで下がりますから、この出窓は宙に浮かせる必要があります。基礎か土台に固定して、両サイドに柱を二本立て、上下の横架材と共に出窓に固定します。将来、上の隙間は縮み、下の隙間は広がります。
システムバスの外枠が設置されています(右)。
外部の板張りが始まりました。
妻壁に縦張りした後、軒の天井が張られています(上左)。
シェットドーマーにも縦板が張られ、この後軒天が張られました(上右)。
屋根の軒先の出幅も全て、施主に現場で決めてもらい、屋根の最下部には「鼻隠し」という二枚の飾り板が付きます(左)。
妻壁内部には100o厚の断熱材が設置され(左)、同時に二階全体に電気配線が準備されています。(右)。
ピークドーマーは内部の造作だけでなく、屋根工事板金工事にも多くの時間を要します。
重ねを多く取ったルーフィングの要所に板金が固定され、一枚ずつカットされたコロニアルが設置されています(上)。
屋根頂上の棟木の上には、屋根内部の熱や湿気を放出する棟役物(ムネヤクモノ)が取り付けられています(中)。
シェットドーマーと本屋根の間は、工具が入らない狭い空間です。無理に施工して浸水の原因になるのを避ける為、箱を作り板金で囲い隙間を無くすことにしました(左)。
二階にはトイレと洗面台と小型キッチンが予定されていて、その配管は一階和室押入の一角を利用して降ろします。
黒い防音材にくるまれた排水管は、右のキッチンと左の洗面台のを一つにまとめ(左)、奥のトイレ下に送り(右)、まとめて降ろします。
赤は温水用、青は冷水用の給水管です。
一階(上左)と二階屋根天井(上右)に、断熱材が設置されています。
そして天井板が張られていきます(下左)。45°に傾斜する天井の下部は、天井張りが少し厄介です(下右)。
一階の床の造作も始まりました。
捨張り(床板の下地合板) の下に固形断熱材を隙間無く取り付けます(上左)。
囲炉裏のある和室はリビングより250o高くして、断熱材設置の後、捨張りが張られています(上右)。
キッチンの勝手口近くに、床下点検口ともなる床下収納庫の準備が始まりました(左)。
風呂に浸かりビールを飲みながら海を見たい、という施主の強い願望を知ってか知らずか、薄情にも磨りガラスが取り付けられました(左)。防犯の為、全ての開口部に戸と窓が付くまで、しばらくはこのままにしておくことにしました。
システムバス内部には、バスタブを始めとする沢山のパーツが付きました(右)。
毎週末、現場に見える施主ご夫妻に、施工状況の細かな説明が行われます。収納の大きさや戸の形状を棟梁と相談して、そのサイズ等も決められていきます。
現場で施主が決めなければならない事は無数にあります。住宅展示場でこれ下さいと家を買う人達にも、建築中に現場に足を運ぶ事の大切さを、是非知ってもらいたいものです。
直接手を出す出さないは別として、家は買う物ではなく自分で作り上げる物、という意志が大切だと思います。
茨城県から強力な助っ人が登場。叔父さんといとこさんに二階外部塗装をお願い致しました。まずはガラスにマスキングテープを張り、屋根や基礎にも養生ナイロンを捲いてもらいましたが、経験豊富なそのテキパキした作業には驚きました(左)。
福島からは御母上、大分からは叔母様がお見えになり、早速テラス板の塗装に掛かられました。施主夫人を加えたお三人の、若々しい笑い声が好天の秋空に広がっていきます(右)。
二階洋室では、捨張り(合板)の上に遮音シートが敷き詰められ、その上に床板が設置されています(左)。
一階の塗装の下準備に、外部ログのキズや汚れを丸サンダーで落としていきます(右)。
一階で間仕切り壁の構造材が立ち上がり始めました。
幅の1.2mあるトイレ(上左)と、防蟻処理された間柱に囲まれたシステムバス(上右)。
二階でも、左奥の和室と右奥の洋室を囲む間柱が、天井まで延びています (下左)。和室から北側には、トイレ、階段、収納と区切られていきます(下右)。
玄関はタイル張りの予定です。その下地造りに布基礎に囲まれた空間に砕石が締め固められ、生コンが打たれました。ルーフィングで土台と遮断し、電気用のオレンジ配線はコンクリの中に埋め込みました(左)。
一階押入は配管スペースとして利用されます。給排水管の他に、天井には囲炉裏の排気用ダクトが設置されました(左)。
巨大ないびきを所持される施主の安眠の為、いやそれ以上に隣室にお泊まりになるお客様の為、一階で使ったスタイロフォームの残材を間仕切り壁の中に設置して、防音壁と致しました(右)。
一階の洗面所と二階の和室の入口は引き戸です。縁とノブ用穴の無いドアを輸入して戸車を履かせ、レールを敷いてその上を滑らせます(左)。
ログの予備材を加工して、あちこちに使われています。今回は玄関の框(カマチ)と一階和室床の間の框造作(右)。
ストーブの炉台造りをご覧下さい。
養生板を必要な部分だけ剥がし、先ずは外気導入用の穴を、ストーブ設置位置の後部に掘ります。床下の空気を使いますので、室内換気の必要もなく、床下の空気循環にも役立ちます(上左)。 ログとの間に断熱空間を作る為、合板二枚重ねをL形に取り付けます。モルタルでログや床を汚さず、垂直に立ち上げるのにも役立ちます。底盤の形を決め、合板をカットして設置します(上右)。
今回活躍するのはいとこの親洋さん。耐熱ボードを底盤の形にきれいに切り揃えてあります(下左)。
底はレンガ二枚重ねと決まりました。色違い三種類のレンガを配列して、完成予想をしながら、カットすべきレンガを決めて行きます (下右)。
女性三姉妹の活躍にも目を見張るものがあります。バルコニーとテラスの床板155枚の四面が、見事に二度塗りされて乾燥されていきます(上)。
二階だけの予定だった外部壁の塗装は、テンポ良いスピードで、とうとう一階まで塗り進められています(下左)。
叔父さんの腕によって、あい中のちょっとした時間に、バーベキュー用のテーブルと長椅子まで完成していました(下右)。
脱帽!感謝!!

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▼木幡さんちCONTENTS
四方 排水路 配置決め 地質調査 屋根組みと金物取付
倉庫基礎造り 倉庫設置 草刈り 戸窓の設置と屋根
地鎮祭  いよいよスタート
12月11日
外部内部の造作
フィンランドでの加工風景 最終段階の造作
基礎工事まで ようやく完成
コンテナ到着  荷下ろし 完成後の生活
ログ組み建て 完成後の変化
小屋組み・棟上げと垂木架け