小型のログハウスや倉庫などの場合、その利用目的や風対策等を考慮すると、ベタ基礎・布基礎・独立基礎でも色々な方法があります。立ち上げる布部分をブロックで代用したり、独立の場合にもボイト管で円柱を作ったり束石を利用したりします。
今回は、強風のあたる場所なのと湿気を極力避ける為、ベースの中に羽子板付きの束石を埋め込み、その上に倉庫を載せる事にしました。
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地域や場所によっては凍結深度や地質状態により、有る程度の深さを掘る必要があります。
今回の場所は、土地が凍る心配は無く、地盤も締め固められていましたので、四辺を少し掘って型枠を置き、砕石を広げてプレートで締め固めました。 |
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倉庫の出入り口があり強風の当たる東側に束石三個、両側の後方に二個、西側に一個、それぞれ羽子板を内向きに設置します。
水糸を張り、図面通りの場所に束石を置きます(上左)。
砂を束石の下に敷いて、高さを調節しながら電子(オート)レベルで高さを確定します(上右)。
そして束石面を水平にする為、手持ちのレベルを見ながら石頭ハンマーで叩いて均してゆきます(左)。 |
それぞれ向き合った羽子板の間隔を確認して、いよいよ生コンを入れます。全体に散水して生コンをなじみ易くします(右)。
生コンの配合は「21-18-20」と表し、セメントの量が1立米当たり210kg、粘性度のスランプ値、砕石の直径20oの順です。
土間コンの場合セメントの量は180kgでも良いかと思います。
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隅の方や束石の周りから、一輪車とスコップで丁寧に生コンを置いていき、隙間が出来ない様に均していきます(上・中)。
型枠には高さの墨を弾いておき、要所に釘を打って高さの目印とします。中央三箇所には鉄棒が叩き込んであり、テープを巻いて高さの目印にします。
中央部分を少し高めにすると水はけが良くなります(下)。 |
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少し傾斜地で、地面から10-20cm高くなりますので、砕石を四方に置いておき、型枠を外したら周囲をきれいに囲みます(上)。
天気にもよりますが、数時間から半日で乾燥します。天気が良過ぎる場合は、固まる時に散水しないとヒビが入る場合もあります。
束石の三分の一がコンクリートの中です。台風でも倉庫をしっかりと固定してくれるでしょう(左)。 |
今回はプロにお願いしましたが、素人でも可能です。
ブロックで布基礎を立ち上げる場合は、束石の変わりにブロックを並べてアンカーボルトを設置し、生コンを入れます。
住宅同様の布基礎の場合は、ベース配筋と緊結した鉄筋を立ち上げておき、ベースの生コンが完全に固まってから、立ち上げた鉄筋の両サイドに型枠を固定し、アンカーボルトを設置してから生コンを入れ、立ち上げ部分を固めます。
ホームセンターで、セメント・砕石・砂・各種鉄筋・羽子板付き束石やコンクリートブロック、それに型枠用のコンパネ・角材は揃います。
道具もレンタル会社から誰でも借りることが出来ます。高さを確認するオート(電子)レベル2000-6000(円/日)、砕石転圧用のプレート(ランマー)2000-3000、電動コンクリートミキサー5000円程度です。
生コン会社からミキサー車で、生コンだけ配達してもらうのも方法です。会社にもよりますが、ミキサー車は0.5立米から運んでくれるようで、一台で最大4.5立米運べます。
砕石も生コン会社から買うことが出来ます。
施工に不安のある場合、シルバー人材センターにご相談されるのも一つの方法です。大工や左官のOBも在籍されている事が多く、施工の時に経験者が一人いれば安心です。
試してみてください。
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