組み建て三日目(日曜日)。 小雨の予報。 昨日、壁が立派に組み上がりました。
今日は屋根を構成する骨格材を組んでいきます。

上から見て田の字に組み上がった壁の間に、二段三列の梁が架かっています。その内の一列はコの字階段の中央を通る為、途中でカットしてあります。階段空間の上にはトイレが予定されていて、その重量も支える大事な梁となりますので、ジャッキ付きの柱を一階に入れて下から支えます。
棟木と同じ太さの材を三本掛けて、トイレ(右写真の左側四角)前後と階段最上部分を保持する役目を担わせます。
特殊な金物が両側に取り付けられ、固定されます(左)。
屋根の背骨にあたる棟木(ムナギ)や母屋(モヤ)を支えるのは小屋束と呼ばれる柱。受ける役目をする梁やログ壁最上段に、これらの柱を立てます。
柱を立てる場所は全て同じ高さではなく、10ミリ程度の高低差が有ります。それらを加減した長さにそれぞれカットされた柱が、二階の舞台に上がってきました。
壁や梁に空けられたホゾ穴に柱のホゾを叩き込み、仮留めをしていきます。
南側から一本ずつ、高さの違う21本の柱が立ち並びます。
上を見上げると小さな雨粒が顔に当たるようになってきました。
ホゾ穴の空けられた桁(ケタ)が、西側のドーマー部分に載ろうとしています。
次はドーマーの母屋です。
宮崎市にお住まいの星野さんのご両親がお見えになりましたので、星野さんとご一緒に記念のパチリ。
柱と柱をつなぐ横架材も同時に設置されています。横架材には穴が欠き込まれボルトで緊結しています。
西側に二本、東側に一本、棟木より大きな、一番太い母屋が載りました。
二階床から4.5mの高さで、棟木を四本の柱に隙間無く叩き込むのは無理なので、地上で三本の柱と組んで上げます。
ホゾ穴に入った柱のホゾを、込み栓(固定用角材)を叩き込んで棟木と緊結します(左)。
その前に、一本の母屋がしっかりと納まっていないので、再度高さの確認と調節をしています(左)。
組み上がった棟木と三本の柱が吊り上げられました(右)。
いよいよ10mの棟木が家の中央に納められようとしています。
その様子を見つめているのは星野夫人(下右)。
棟が上がりました!
全ての材が間違いなくしっかりと固定されているか、隅々まで確認をしています。
二階の中央北側、階段の上にトイレが予定されています。その骨格が見えてきました。その上には子供の隠れ家が造れそうです。
家造りには大小のミスや失敗は必ず起こります。隠せばミスのままですが、手直しすれば差したるミスでなくなる事も多々あります。
ドアや窓の上部にはその高さに合わせて、フィンランドのメーカーがログに切り込みを入れます。その下部をカットして取り除くのですが、左側は切り込み過ぎています(左)。
どうしたはずみか棟木の一部が欠けそうになっています。強度に問題は有りませんが、これではみっともないのできれいに補修します(右)。
計算通りにいけば全てが垂直水平のはずなのですが、そう簡単にはいきません。
全ての柱が垂直に立つように、一本ずつ確認しながら角材で固定しています。
屋根垂木が架かり全体が安定して動かなくなるまで、この角材は取り付けられたままになります。
国道10号線からの様子です(左)。運動公園の体育館が左に見えています(右)。


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▼星野さんちCONTENTS
敷地外観 進入道路 整地 基礎下地 屋根造作 妻壁 戸窓 浴室設置
フィンランドでの原木伐採の様子 外部壁 電柱設置 断熱材 軒天
地鎮祭 進入路造成 電柱準備 基礎工事 二階配管 外壁 屋根板金 塗装
コンテナ到着 荷下ろし 床 間仕切壁 板金 左官 配管
床下造作 組み建て初日 左官 外周造作 内部仕上 テラス
壁の組み建て二日目 設備機器 照明 炉台 塗装 完成
3月16日
屋根の骨格・小屋建て 完成後のお住まいの様子
屋根垂木 屋根造作 金物取付