木をふんだんに使った住宅のご希望が、最近とみに多くなってきました。
住み心地も、健康の上でも、木が多い建物ほど良い空間になる事は確かです。
今回は、在来構法の平屋の住宅をご紹介致します。

ご両親が10年以上お住まいの地区に、「分家住宅」という事で、調整区域での許可がおりました。
指定許可された「大島・村角」二つの集落内をくまなく見てもらい、100箇所以上の候補地から絞り込み、何回も法務局で地主を捜し、売る売らないの交渉から、価格の交渉へと進みました。
100坪以上を目標に予算限度額もしっかり決めて出発しましたが、結果として200坪以上の土地が予算以内で取得出来たのは、施主ご夫妻の努力の賜物です。
デジカメに替える直前、壊れかけたカメラでの撮影ですから、腕の悪さも手伝って、写りが良くありません事をお詫びかたがたおことわりしておきます。
完成までの詳細をどうぞご覧下さい。

地目が宅地か田畑か山林か分からない更地や雑木林、造成地や古い建物付きの土地など、建てられそうな土地をゼンリンにマークし、その中から良さそうな場所をチェックしてもらいました。
不動産会社の看板が立っている場所も何ヶ所か有りましたので、参考までに価格を聞くと、坪7万〜15万という話。高い!
狙い目はいつものように雑木林です。地主さんも売る心積もりが無い為、案外安い価格でお譲り頂けるケースが多いようです。周辺の人も、こんな所に家を建てる人は無かろうと思うような場所が、意外と良い宅地になります。
東北の角あたりから見ると、道路より1m以上高い場所の東南側に大小の樹木があります(上)。西側は隣地の間近まで竹が密集しています(中)。境界不明の北側は、少し傾斜地になって低い竹に覆われています(下)。
土地の売買交渉が上手く行きそうな段になって、地主さんに許可を頂き、地質調査を行いました。周辺は砂地ですが、一段高くなった所は腐葉土の層と推察されます。地盤改良に高額を要するとなれば、土地交渉を白紙に戻す事にもなりかねませんが、幸いに土地予算内の地盤改良でなんとか納まりそうです。


お二人の地主のご配慮も有り、土地の売買契約がスムーズに進みました。
施主の友人にお願いして、まずは全ての竹を伐採してもらい、見違えるようにすっきりしました。
東から(上左)、西から(上右)、南から(下左)撮影。
建物の配置は未だ決まっていませんが、どうしても邪魔になりそうな中央部の樹木は伐採してもらい、ストーブの薪にします(下右)。
多くの近隣関係者と道路管理者である市役所職員の方々にお集まり頂き、土地家屋調査士の測量を元にして、立ち会いをお願い致しました(左)。
一箇所、北側との境界に有る電柱がどちらに属するかで、南北両地主の考えが少々異なりましたが、新所有者となる施主側が譲る形で上手く納めて頂きました(右)。


土地登記が済み、所有権移転を見届けてから、本格的に敷地の造成工事に掛かりました。
大まかな配置を決め、必要な木を残し、あとの木々の伐採・玉切り、そして竹の根も含めての抜根。
いよいよ敷地らしくなってきました。

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▼高橋さんちCONTENTS
9月2日
土地探し 地質調査 立ち会い 整地 クロス 棚造作 ストーブ炉台 珪藻土塗り
地鎮祭 地盤改良 ブロック積 基礎工事 屋内ドア 設備機器設置 テラス 外周工事
構造材組建 上棟祝 屋根工事 外装工事 照明 収納 ストーブ 内外仕上げ 
給排水配管 床下・壁・天井断熱材設置  完成して生活が始まりました
防水塗装 屋内壁施工 テラス基礎 排水 完成後のお住まいの様子