ログの梱包が解かれて、いよいよ壁となるログが組み建てられます。 一段目の固定だけで、おおかた半日掛かります。
間違いなくシルログ(一段目のログ) が載れば、あとは同じ作業の繰り返し。
次の関門は窓やドアの上にくるログがしっかり載るかどうか。
二日間で壁が組み上がる予定です。

バラバラに詰め込まれたログの山の中から、一段目を選り分けて舞台の上に並べました。
妻壁側は半分の高さのログで、ノッチ(ログの交差部)の所で二本のログをつなぐようになっています。交差する桁側は普通のログの一本物で、玄関ドアや掃き出し窓の部分もカットされていません。
電気の配線はログの中から土台を通して床下で集約されます。指定した電気穴の位置がずれている事もありますので、現場でログの電気穴に合わせて土台に穴をほがします。ログにはアンカーボルトの位置に穴を空けます。
電気の配線をし、アンカーボルトを締めて固定しようとしますが、反りが有るのか少し傾きがあり、なかなかログが水平・直線になりません。
防水金物の切り返しをきれいに均し、スペーサーの内側に敷物をして漸く一段目のログの一部が納まりました。
ここで初日が終了。短めのログが舞台に上げられています。
一段目と二段目が、組み建てで一番肝腎な処であり、時間も掛かります。
いくら叩き込んでも上下のログがしっくり噛み合いません(左)。ノッチ加工のミスで重なり部分が少し高い為、全てをノミで数ミリ厚落とす事になりました(右)。
一本ずつ配線した後、上から叩き込んで上下のログを緊結します。施主浦川さんも一緒になって、作業が少しずつ進んでいきます。
ログの梱包を全部ばらし、番号ごとにログを四方に振り分けるのが一番なのですが、住宅地ではそうもいきません。ログの一方に張られた番号をログ山の中から探し出す作業がしばらく続きます。
クレーンに吊って一本ずつ所定の場所に下ろします。
上下のログをしっかりとつなぐ木製ダボ。長物で届いたものをカットし(左)、電気穴と間違わないようにダボ穴を確認しながら叩き込みます(右)。
段々とリズム良く積み上がっていきます。
ところが突然、番号札の付け間違いが有り、窓の上と下のログが入れ替わっていました。
戸や窓の上下には横に切り込みが入れてあり、不要な部分を後で切り落とします。少しずつ確認しながらやらないと、大きな失敗を起こしかねません。
窓の上の一本物が下りてきました(左)。
下のログ壁は必ずしも直立しているとは限りません。微調整をしながら、二三ヶ所同時に叩き込んで上下をつなぎます(右)。
ドアと開口部の間に短尺ログが積まれています。
ダボを叩き込んでも重量による押さえが余り有りませんので、横からビスで上下のログを固定します。家の中心付近で重要な配線もあります。
脚立や足場から作業する高さになってきました。一ヶ所の十字ログを組み上げているのは親子の大工さん。無口で物静かなところはそっくり。
室内の十字にも長尺ログが載り始めました。横からもかけやでログの端を叩きながら、微妙な傾きを修正して、上のログを叩き込みます。
スイッチやコンセントの位置は、前もって施主と電気屋さんで綿密に打ち合わせがしてありますが、実際立ち上がるようになってから修正する事も多々あります。その位置に横穴を開けて(左)、線を出しておきます。
ドアや窓の形がきれいに現れてきました(左)。
そして南側の長尺ログが載れば、家の骨格が全て固まります(右)。

建築実績〜完成作品〜へ戻る



▼浦川さんちCONTENTS
遣り方 基礎下地 基礎工事 床板天井 間仕切り壁
コンテナ到着 荷下ろし ついに完成
2月28日
ログ壁の組み建て 完成後半年のご様子
小屋組み 太陽光発電