ガレージ(5×6m)造作のご紹介を致します。
ご希望の大きさに合わせてログハウスでも可能ですが、今回は杉をプレカットして骨格を
組み建て、板張り・屋根張り・塗装・電気配線は施主とそのお仲間にお願い致しました。
103×103oの柱に103×150〜103×360oの梁が主です。
掛かりました費用も最後に上げておきます。
時間と手間を掛けて、全てをセルフビルドする事も可能です。
バイク用ガレージ・駐車スペース・前庭の三区画になりますが、いっぺんに基礎工事を行いました。
基礎の広さは東西8.5×南北11mで、その南側8.5×6mに建物を造ります。その内の西側には東西5×南北6mのガレージ、その東側は屋根だけの駐車スペースです。
基礎の高さと横の基準を出す為、遣り方(ヤリカタ)をして杭と板で周りを囲み、物差しを作ります。
ドアと二枚引戸の部分を除いて、ガレージには二段のブロックを積んで基礎を立ち上げます。
予定地には前もって砕石を敷き詰め、長い間放置しておきましたので結構固く締まっていました。
水糸を張って直線を出し、オートレベルで高さを確認しながらブロックを生コンの中に据えていきます。
オートレベルはレンタル可能ですし、使い方も割とシンプルです。
ガレージの内部からコンクリートを均していきます。ブロックの側面に高さの墨を出し、内部9ヶ所には小さな鉄棒を叩き込んで高さの目印を付け、全体が水平になるよう慎重に均します(左)。
右手前の駐車スペースと北側前庭の外周にコンパネを固定し、雨水がきれいに流れるように幾分の傾斜を付けて墨を出します。高さ目印を付けた鉄棒も数が多い程上手くいくようです(右)。
プレカット工場から搬入された木材の梱包を開き、使い易いように5tクレーンで周辺に置きます。
防腐防蟻剤加圧注入材の土台加工が始まりました(左)。駐車スペースには羽子板付き束石三個が固定されており、その上に三本の柱が立ちます(右)。
重しとなる堅木を上から引き落として、土台に柱の凸部分を叩き込んでいきます(上左)。
木と木の接合部分が全て加工されていますので、クレーンから吊された梁がスムーズに次々と架かり、しっかりと叩き込まれてボルトで固定されます。
縦横に木材が組み合わされると同時に、柱の垂直を見ながら筋交(スジカイ)に角材を固定して行きます。
全部の柱と梁が載り、傾きも無くしっかりと固定されました(左)。その上に束が立ち、棟木や母屋も架かり、垂木が取り付けられています(右)。
合板のサイズに合わせた幅を取って垂木は架かり、下から隙間無く野地板(合板)が張られていきます。
柱と土台・梁の接合部分には穴が空けられていて、柱の凸の穴にコミセン(角材)を叩き込んで緊結します(左)。
屋根の野地板の上には、防水ルーフィングが下から張られていきます(右)。
6人の大工さんで午後4時頃には骨格が完成致しました(左)。ガレージ壁の造作が始まり、縦に間柱が立ち、×の筋交が設置されています(右)。
南と西には窓二枚ずつ設置の予定です。その高さを決めて窓を受ける横木(まぐさ)を設置します(左)。
壁の構造材がしっかり納まると全体の縦横が歪んだりする事は余り有りませんが、壁板を張るまでは最初の筋交はそのままにしておきます(右)。
親戚や友人知人が参集されて、壁板の取り付けが始まりました。焼き肉とビールで長〜い昼食中。にぎやかに笑顔や話しが尽きません。
壁がほぼ完成し、塗装もされつつあります(上)。スパンを長く取る関係で割と大きめの角材を使いますので、昔どこにでも有った馬屋を彷彿とさせる構造です。モトクロス用の現代の馬が一台置かれています(下)。
塗装が少しずつ進んでいます。
屋根裏になる梁の上にも結構大きな空間が有り、板や梯子の置き場になっています(下右)。ガレージの梁上に合板を張って、収納の予定も有るようです。
入口の二枚引戸が取り付けられました。施主四日間の労作です(左)。内部には三台のモトクロス用バイクが置かれ、ガレージらしくなってきました(右)。
■今回掛かった費用は、以下の通りです。
(単位:万円 施工費用はおおよその目安にして下さい)
基礎(内;ガレージ部分 20) 43  木材 53  プレカット費用 11  
建材・輸送 24  金物類 2  大工施工費用 15  5tクレーン半日 1.5  
塗料 3  戸・窓 不明  ビール・焼き肉代 相当   

その後↓
梁に合板が敷かれてロフトが出来ています(左)。既に多くの荷物が置かれ、立派に収納の機能を果たしていました。
頑丈な跳ね上げ式の階段も自作されています(右)。
最下部に固定したワイヤを上の梁に取り付けた滑車に通し、柱の手動式巻き取り機で操作する仕組みです(左)。
最上部は大きな蝶番二枚で固定してあります(右)。
高橋さんの居場所はガレージの方が多そうです。あちらこちらと補修をされたり、さらに手を加えられる部分もまだまだあるようです(左)。
念願のドアが安くで入手出来たそうで、立派に取り付けられていました(右)。